世界をバイクで旅行したいという願望が生まれたのは、2007年のゴールデンウィークのこと。
この時期、ちょいと一人の時間ができたため、ひたすらバイクに乗りまくった。 何も考えずにバイクにまたがり、5月1・2日を中日に前半と後半に分け、計5日間で1500キロ、バイクを購入して初めての宿泊込みロングツーリング。無鉄砲ながら、なかなかの旅行だった。
はじめての林道にも挑戦した。
足元がぺったんこのスニーカーという無防備で、知識もないありさまだから、転倒を怖がりながらのおそるおそるだけど、地図上で見つけた福島県は只見林道へそろそろと入っていった。ある程度の高度から雪が残っていたので、途中で引き返さざるをえなかったが、山の中の悪路を走る景観とスリルは、近いうちの再挑戦を望むに十分だった。
しかし、帰り道は単調そのもの。旅行先から帰る数時間の道のりは作業に等しく、都内に近づくほどにどこかで見たような風景が続いていく。ゴールデンウィークが明けるブルーな気持ちとあいまって、退屈そのものだった。
そして思った。日本でツーリングをする限り、この感覚からは逃れられないのではと。自由な機動力を持ったところで、関東近県を巡って、そして同じような感覚に陥るに違いない。
でも、逆に言えばバイクさえあれば、世界を旅することも夢ではないのでは、と。
これにより、僕はバイクで世界を旅してみたいと、ぼんやりと、だけどかなり本気で思うようになり・・・思いがけず手に入れた願望と楽しんで付き合うようになったのであ~る。