きっと海外をキャンプで放浪しようとしたら、こういう暗闇とも仲良くしなくちゃならないのだろうな、などと考えていた。
電力をすべて落とすと、光がないことに加え、音もないことに気づた。ユニットバスの換気扇やパソコンの排気音などがなくなり、いっそうの静けさが与えられる。そういえば冷蔵庫も音を立てていない。
とはいえ、近所の外灯がいくらか灯りをさすから、目の前に何があるか程度のことはわかる。文字は判別できない。
この程度の暗闇はさほど珍しいことではなく、例えばキャンプ場でも経験済みだが、一晩丸々を、電力がないことを除けばまるで普段と変わらない環境で過ごすとなると、かえってその差がはっきりするようでおもしろい。
光がなければやることがないので、とっとと寝ることにする。早く寝て、その分は朝の光で早く起きる。その日は普通の平日だから、会社には行かねばならない。
困ったのは電力がとまっていることで、湯沸かし器のコントローラーも動かない。仕方なく、ガスコンロで鍋とやかんに湯を沸かし、洗面所に溜めながら頭を洗い体を拭く。4月頭はまだまだ水風呂はつらい。さらにきつかったのが、ドライヤーが使えないこと。これは物凄い盲点だった。電車の中では微妙に乾いてなかったはず。
今回の最大の反省点は「電気料金の振り込み忘れには注意しよう」だけど、これがキャンプに次ぐキャンプ生活の前々々哨戦だと考えたら、気づくことがいろいろあった。暗闇と接するライフスタイルや、水風呂でどうにかこうにかする方法など、きっと奥が深いことに違いない。
そうやって考えるとなかなかおもしろい体験をした気がするが、なんのかんので、電気料金の振込み忘れには注意したい。家に帰って根こそぎ電気が落ちてると、何が起きたのかとちょっとびびる。
それから、僕は翌朝を待ってから電力会社に連絡したけど、万が一電気がとめられても、コンビニで払ったら深夜だろうとなんだろうと24時間で電力の再供給をしてくれるとのこと。それはすごい。